インチキ?アンモニアソーダ法

一見,正しそうで誤っているあやしい教材やあぶない実験がある。

y○utubeにつぎのような実験があった。

タイトル:略式アンモニアソーダ法

濃アンモニア水にNaClを飽和させ、ドライアイスを加えた。
白色物質が沈殿し,粥状になる。
吸引ろ過で,白色物質とろ液に分離。
ろ液に水酸化カルシウムを加えて加熱すると
発生気体で赤リトマス紙が青くなる。

タイトルがアンモニアソーダ法だから
沈殿した白色物質を,NaHCO3と思っているのだろうか?

アンモニアとドライアイスの反応なら次の反応は進行しないのか?

2NH3+CO2+H2O→(NH4)2CO3

2NH3+CO2→NH2COONH4

白色物質については,文献1)を参考にされたい。

また,ろ液に水酸化カルシウムを加える意味は何だろうか?
未反応のアンモニアがあるなら,加熱だけで気体のアンモニアが発生する。

コンテンツの作成者は,教育関係者のようだ。
参考文献 1)西川友成,わかる化学の教育,1986

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