万能pH指示薬の文献


万能pH指示薬の文献は山田式が有名だが,見分けられるpHが少ない。
wikiによれば,以下の通り。

pH
3以下
3~6
7
8~11
11以上

山田式万能指示薬の作り方(特許99664号)

試薬
T.B. 0.005 g
M.R. 0.0125 g
B.T.B.  0.05 g
P.P. 0.1 g
エタノール 100 mL
0.05 mol/L NaOHで中和して緑色とし,水を加えて200 mLにする
pH1,2や4,5を見分けられる万能pH指示薬の文献は,ほぼ見当たらない。
唯一みたことがあるのは,“読本一般化学” である(入手はかなり難しい)。
 
読本一般化学による処方(William F.Kieffer 大木道則訳 共立出版p.46(1973))
1,3,5-トリニトロベンゼン1.250 gをジオキサン25 mLに溶かす。
フェノールフタレイン0.040 gをメタノール20 mLに溶かす。
o-クレゾールフタレイン0.300 gをメタノール30 mLに溶かす。
メタメチルレッド0.125 gをメタノール50 mLに溶かす。
メタニルエロー0.125 gをメタノール30 mLに溶かす。
メチルオレンジ0.010 gをメタノール20 mLに溶かす
アリザリンエローGG 1.000 gをメタノール100 mLとジオキサン20 mLの混合物に溶かす。
メチルレッド0.025 gをメタノール100 mLとジオキサン20 mLの混合物に溶かす。
ブロムチモールブルー0.255 gを0.1 N NaOH 4 mLに入れ,溶かすに必要な最小量のメタノールを加える。
チモールブルー0.250 gを0.1 N NaOH 4 mLに加え,溶かすに必要な最小量のメタノールを加える。
これらの溶液を混ぜ,メタノールを加えて1 Lとしロ過する。混合指示薬は次のような色の変化を示す。
   pH   色         pH   色
   1  赤桃色         8   緑 色
   2  うす橙桃色       9   青緑色
   3  橙 色         10  紫 色
   4  黄橙色         11  赤紫色
   5  橙黄色         12  紫橙色
   6  淡黄色         13  褐橙色(しだいに退色)
   7  緑黄色
 ここに言葉で書いたのは,実際に見られるはっきりとした色の変化を十分に表わしていない。実際上,pHを0.5以内の精度で見分けることは,一連の標準試料をつくっておけば容易である。

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