試薬ビンを天秤に載せるだけで,Excelによる薬品管理ができるようにしたい。
紙ベースでの薬品管理は,かなり面倒である。
紙ベースの薬品使用簿で,試薬を使うときは,つぎのような手順で行う。
- 試薬ビンを薬品棚から取り出す。
- 電子天秤で使用前の質量を測定する。
- 薬品使用簿に試薬名,ビン番号,使用前の質量を書く。
- 試薬を必要量取り出す。
- 電子天秤で使用後の質量を測定する。
- 薬品使用簿に使用後の質量を書く。
- 使用前の質量-使用後の質量の計算をして,薬品使用簿に使用量を書く。
- 試薬瓶を薬品棚へもどす。
薬品使用簿の記載にかなり手間がかかる。
2.3.5.6.7を自動化すれば,ラクになる。
つまり,電子天秤に載せると,
自動的に試薬名,ビン番号,質量をPCに登録できるようにしたい。
1次元バーコードで薬品管理するものは,従前からある。
しかし,1次元バーコードは,数字とアルファベットと記号くらいしか扱えない。
1次元バーコードは,日本語がつかえないので,バーコードに対応する表を作り,
その表をもとに,試薬名,ビン番号,前回の試薬ビン質量を検索し,
使用量を計算して,薬品使用簿に登録するシステムが多い。
このシステムをExcelでやろうとすると,プログラムを組むのがやや面倒になる。
QRコードなら,日本語が扱えるので,プログラムが簡単なものになる。
次の情報をQRコードにする。
管理番号,試薬名,購入日時,購入時質量,保管場所
QRコードを読めば,試薬名,購入日時などがわかるので,
管理番号から試薬名などの情報を検索するプログラムは不要となる。
必要な機器
電子天秤:A&D GX10002A(メーカー標準価格¥180,000)
学校の薬品で一番重いのは,硫酸の6 kgだから,
10 kgまで測定できるものにした,
この天秤は,踏んづけても大丈夫らしい
学校現場には有り難い
出力フォーマットをいじると,測定日時も出力される
QRコードリーダー:MD5080(¥37,800)
定置型,USB接続,QRコードが読めるものを選んだ
現在なら,これより良いものが出ている
バーコードを読み取ってから,質量測定をするので
バーコード読み取り後に,自動的にカーソルが右に移動すると手間いらず
自動でカーソル移動するには読み取り設定をいじる必要がある
パソコン:Excelが動く,USBポート2つ以上,
タッチパネル式なら理想型
スーパーのレジのように操作ができる
QRコード印刷機:テプラのSR-750(メーカー標準価格¥29,800+消費税)
Excelから日本語QRコードが印刷できるソフトが付属