指示薬の変色域を見せるのには,緩衝液が必要となる。
pH2から12までの緩衝液なら,Britton-Robinsonの緩衝液1)2)が扱いやすい。酸液とアルカリ液の混合量を変えるだけで,pH2から12までの緩衝液になる。
酸液 | 質量/g |
85%リン酸 | 4.61 |
ホウ酸 | 2.47 |
酢酸 | 2.42 |
水に溶かして1Lに |
アルカリ液 | 質量/g |
NaOH | 8 |
水に溶かして1Lに |
文献にはちょうどのpHの値になるものが載っていない(pH7だけはある)。文献の値からpHがちょうどの値になる酸液とアルカリ液の量を推定すると次のようになる。この量で混合し,pHメーターで測定しながら,酸液やアルカリ液を加えて,目標のpHにする。
pH | 酸液/mL | アルカリ液/mL |
2 | 94.8 | 5.2 |
3 | 84.4 | 15.6 |
4 | 80.5 | 19.5 |
5 | 74.6 | 25.4 |
6 | 68.9 | 31.1 |
7 | 65.6 | 34.4 |
8 | 60.9 | 39.1 |
9 | 58.9 | 41.1 |
10 | 57.2 | 42.8 |
11 | 51.8 | 48.2 |
12 | 49.8 | 50.2 |
合計 | 747.3 | 352.7 |
参考文献
1)化学便覧改訂2版
2)Britton, H. T. K. and R. A. Robinson. J. Chem. Soc., 1931, 1456–1462